【研究】ダウン症の出生前治療を可能にする新規化合物 — ダウン症iPS神経幹細胞の増殖を促進

トピックスiPS細胞, ダウン症, 京都大学, 染色体, 研究, 遺伝子

知的障害や自閉症(広義の発達障害)とは異なる分野ですが,これまで何度か取り上げている遺伝子や染色体,再生医療に関係があるということで。

京都大学の研究グループによれば,ダウン症で神経細胞数の増加を抑えている遺伝子を特定し,その機能を妨げることで神経細胞を正常に増やすことができる化合物を発見したそうです。

アルジャーノンと名付けられたその化合物をダウン症のモデルマウスがまだ胎仔の時期に母マウスを通してを投与したところ,大脳皮質の変化や学習行動の低下といった症状が改善したとのこと。

今回発見した化合物アルジャーノンは神経幹細胞の増殖を促進します。神経幹細胞は発生期だけでなく成体(大人)にも存在することから、今後は神経新生が関与していることが示唆されている学習・認知分野(アルツハイマー病など)やうつ症状、神経細胞が脱落する神経変性疾患(パーキンソン病、ハンチントン病など)、脊椎損傷など、他の疾患への適用が期待されます。

神経細胞に関わる分野への応用が期待されているとのことなので,広義の発達障害にも何らかの寄与があるかもしれないですね。

なお遺伝病や21トリソミーについては,「【書籍】脳からみた自閉症」の記事で多少説明していますので,気になる方は参考にしてください。