待望のこども向けYouTubeアプリ「YouTube Kids」がリリースされるも…

本サイトの記事には広告が含まれます。

以下は「YouTube Kids」リリース2日目(つまり6月1日)までの使用に基づく感想ですので,その後,機能などが変わっている可能性もあります。

YouTubeアプリ(ウェブサイトも概ね同様ですが)の不満点と言えば,「YouTubeで動画の海へ!」でも書いたようにブロックやフィルタの機能がほとんど無いに等しいといったところでしょうか。一応,フィルタはありますが本当にフィルタリングされてるのかというくらい変な動画が引っ掛かりますし,チャンネルや動画,ユーザID,キーワード,あるいは国や言語単位でブロックすることもできません。

そういった意味でYouTube Kidsは多くの人(親)が待ち望んでいたこども向けYouTubeアプリであることは間違いないと思いますが,意外と使い難い印象を受けました。

UIがYouTubeとは大きく異なる

こども向けアプリ(8歳以下との記載あり)ということで,楽しいUI (User Interface)にするのは必然だと思いますが,「お気に入りの靴?小さくなってきたけど変えたくない!」でも触れた通り,自閉症の場合,変化を嫌う傾向にありますので,これまで慣れ親しんだYouTubeアプリからの移行が難しいこともあるかもしれません。

実際に息子も嫌がって,従来のYouTubeアプリを使いたがっていますが,何とか「これに変わって前のは無くなったんだよ」と説得して使わせるようにしています。根負けして一度でも従来のアプリを起動してしまったら,いつまで経っても移行できませんからね。

ただ,この点は観たい動画にスムーズにアクセスできるのであれば,次第に解決できると思います。

なお,OSによって異なるかもしれませんが,息子が普段使用しているAndroid版YouTube Kidsでは,OS標準で画面下部に配置された3つのボタン(戻る・ホーム・使用したアプリの履歴)が自動的に隠されてしまいます。息子は何か分からなくなったら「ホームボタンを押して,使用したアプリの履歴からYouTubeを削除して再起動する」というトラブルシューティングを覚えているので,これがスムーズにできなくなりました。

これらのボタンは画面上部または下部をタップや軽くスライドさせると出てくるのですが,上手く反応しなかったり,引っ掛かったり,表示できてもすぐに引っ込んでしまったりと扱いに苦労します。

【追記】
上記3つのボタンは7インチでは引っ込んでしまいますが,10インチでは常時表示されていました。

お気に入り動画やチャンネルを登録できない

観たい動画にスムーズにアクセスできない,という点でこれがもっとも不満に感じる部分ですね。動画やチャンネルをお気に入りに登録して,お気に入りは「オススメ」の前,つまりアプリ起動時のファーストビューに表示されるようにして欲しいと思いました。

仕方がないのでよく視聴する海外のアニメや実写のドミノ動画など,検索と再生を繰り返して,「オススメ」にランダムで表示されるよう試みていますが,あまりに効率が悪すぎます。本当に稀に表示される程度で,だいたいは同じような動画が並んでしまいます。

もしYouTube Kidsをご利用の方で同じような(お気に入り登録の件)不満をお持ちでしたら,ぜひフィードバックを送ってみてください(アプリ画面右下の保護者メニューから選択できます)。私もお気に入り登録の件と画面下部のボタンの件は要望として送っておきましたが,数が増えれば何かしらの機能追加などあるかもしれません。

まとめ

当然,息子は観たいと思う動画のキーワードを入力して検索するなんてことはできないですので,従来からのYouTubeアプリでは右サイドカラムに表示される関連動画を次々にクリックし,スクロールし,またクリックし,という感じで動画の海を堪能していました。

YouTube Kidsでは今のところそうした広がりを楽しむことができないような仕様という印象です。もちろんそのぶん8歳以下の視聴に適さない動画が表示されるおそれは格段に下がるのでしょうが。

個人的には親が管理するという前提なら,既存のYouTubeアプリに前述したようなチャンネル・動画・ユーザID・キーワード・国・言語単位でのブロック機能を実装するだけでも充分だと感じています。

もっともYouTube Kidsはビジネス的な展開も大きく期待できるでしょうから,別のアプリとしてリリースしたという側面もあるのでしょうね。8歳以下のニッチで巨大な市場が一夜にしてできあがったわけですから,こども向けのアニメや書籍,教育教材,あるいはおもちゃなどを展開している企業が黙ってはいないでしょう。今後そうした企業の公式チャンネルが優先して表示されるようになる可能性もありますから,ますますお気に入りの機能は欲しいところです。

「遊び」の人気記事

この記事も読まれています!