知的障害や発達障害に関連する書籍を何冊か購入したので気が向いたときにでも紹介していきたいと思います。忙しくてなかなかじっくりと読む時間は得られていませんが。
今回は『知的障害のことがよくわかる本』(有馬正高監修, 講談社)です。最初にざっと目を通しておくとよさそうな内容です。
監修者は東京都立東部療育センター院長で,こちらの病院は何度か検査などで通院したことがあります。但し,現在は違う方が院長です。
写真の通りひとつのトピックを見開きで解説しており,イラスト主体なので読みやすいです。
こうした書籍に書かれている内容がすべて正しいとは限らないですし,またすべてが自分の置かれた状況にマッチするとは限らないので,良いと思ったところだけ取捨選択するのが気楽かと思います。
1. 知的障害への理解を深める
【知能の発達】勉強ができるかどうかだけが「知能」ではない
【知的障害とは】3つの基準で知的障害を判断する
【感覚】知的障害がある子どもは時間や数量の理解が苦手
【原因】原因の約8割が出生前に発生している/ 遺伝子的な原因で起こる知的障害
【合併症】知的障害にかかわる脳の障害・発達障害
【特徴】ことばがなかなか覚えられない/ 物事を記憶しておくことができない/ 動きがぎこちなく、細かい作業が苦手
2. ひとりで悩まず、周囲の協力で不安を解消
【早期発見】定期的な「健診」が早期発見のポイント
【検査】専門的な検査で子どもの状態を知ろう
【療法】薬物療法で子どもの生活を改善する/ 子どもの基礎能力を養うための療育/ 子どもの成長をうながす音楽療法
【相談機関】
3. 子どもとむきあうために
【家族】家庭で協力して子育てを
【環境】まわりの環境次第で子どもの成長も変化
【行動】子どもの得意・不得意を見極める
【ほめる】ことばと身振りでわかりやすくほめよう
【しかる】ダメなことははっきりダメといおう
【工夫】選択肢を与えて、選択する判断力を養う
【生活習慣】身のまわりのことはひとりでさせる
【問題行動】気づかずに子どもの問題行動を増長させていることも
4. 子どもをささえる社会制度
【施設】就学前に専門の施設で生活の基本を学ぶ
【統合保育】みんなと一緒に学ぶために
【学校】どこで学ぶかは子どもの力にあわせる
【連携】教師との連絡は頻繁に
【就労】卒業後の進路は、子どもの状態をみて考える
【地域生活】地域の中で自立した生活を
【保護者】将来をみすえて後見制度の利用を検討
【自立支援制度】利用者本人が決める援助の内容
【家族のケア】在宅サービスを利用して療育の負担を軽く/ 子育てにかかる経済的負担を軽く/ 家族の悩みを解消する場を
5. 心配・不安を解消するQ&A
【人権】【遊び場】【遺伝相談】【病院】【将来】【苦情解決】【兄弟姉妹】【性教育】
因みに書籍の両サイドにあるクリップのようなものは「ブックストッパー」というものです。ページを頻繁にめくる読書のときはあまり使いませんが,仕事や勉強で特定のページを開いて置いておきたいときには重宝します。