早稲田大学の研究グループは,自閉スペクトラム症のダイバーシティ&インクルージョンに向け,6か国6大学による国際連携「U21 Autism Research Network」を開始しました。
- バーミンガム大学(英国)
- コネチカット大学(アメリカ)
- オークランド大学(ニュージーランド)
- ニューサウスウェールズ大学(オーストラリア)
- マクマスター大学(カナダ)
- 早稲田大学(日本)
U21 Autism Research Networkでは,イベントなどを通してさまざまな社会・文化の中で暮らす当事者や家族,支援者との対話を重ね,その中で出てきた科学的な疑問に基づいて,各国のASD者の協力を得て心理学実験による国際比較研究を推進します。研究の発案や解釈,応用に至るまで,さまざまなプロセスで当事者からの意見を伺うことで,研究者主導で研究を推進する従来の方法では達成できない,ASD者ひとりひとりの個性と意思を尊重した社会の実現につながる研究を開始するとのことです。
すでに2021年4月1日にキックオフイベントが開催されており,今後の動向も注目されます。
- 自閉スペクトラム症(ASD)研究としては稀に見ない国を跨いだ6ヶ国6大学による国際連携を開始
- 従来のASD研究は限定的な地域で行われており、さまざまな国のASD者に適用することが難しかった
- 多様な地域のASD当事者からの声を基に連携大学間で国際比較研究を通して、ASD者ひとりひとりの個性と意思を尊重した社会の実現を目指す
本ウェブログでは取り上げる研究記事は,医学部による遺伝子などの医学的な研究を取り上げることがほとんどですが,こういった社会一般へ理解を広めるような研究やイベントも重要ですね。医学部のない早稲田大学らしい取り組みでしょうか。