東京大学の研究グループによれば,自閉症モデルマウスを用いて,自閉症の治療における運動の有効性を示したとのことです。
研究グループは、自発的な運動が自閉症モデルマウスにおける自閉症様行動と、脳内シナプス密度の増加を改善させることを発見しました。また、自閉症モデルマウスでは脳内免疫細胞であるマイクログリアによるシナプス貪食が不全となっており、運動がシナプス貪食を促進させ、シナプス密度を正常化することを明らかにしました。
本研究から、自閉症の発症および治療におけるマイクログリアの重要性が明らかとなりました。本研究成果が、自閉症の発症メカニズムのさらなる解明や、新規治療ターゲットの創出に繋がることが期待されます。
マイクログリア(ミクログリア・小膠細胞)はいわゆるマクロファージのような機能を持っており,シナプスを貪食することによりシナプス密度を正常化させます。自閉症によってシナプスの貪食が不全となっているので,運動によってシナプス貪食を促進させ,シナプス密度を正常化させようということですね。
まだ具体的にヒトではどのような運動が,あるいはどのくらいの頻度や時間行なうことでシナプス貪食が促進されるのかは分からないのでしょうが,仮に自閉症治療と無関係でも運動すること自体は悪くないので,運動できる環境があるなら積極的にやってみるのも良いかもしれないですね。
息子の場合,まだ特別に運動をするというような状況ではないです。小学校の体育やプールの授業で運動するくらいでしょうか。最近は家で音楽に合わせて踊ることがあるので,そういったことも多少の運動にはなっているかもしれません。