福井大学子どものこころの発達研究センターの研究グループによれば,ADHD(注意欠如・多動症)児の脳構造の解析において人工知能(機械学習)を導入し,ADHD児には特定の脳部位に特徴があることを約80%という高い精度で明らかにしたとのことです。
・ADHD(注意欠如・多動症)児の脳構造の解析において人工知能(機械学習)を導入し、ADHD児には特定の脳部位に特徴があることを高い精度(約80%)で明らかにした。
・これらの脳部位のうち「眼窩前頭皮質」では、ADHDの要因の1つ、実行機能に影響しているCOMT遺伝子の多型と脳構造との関連も確認できた。
・本成果を基に、国際的なデータベースで検証した結果、米国・中国のADHD児でも73%の精度で確認され、将来、国際的な診断指標として応用できる可能性が示唆された。
測定時間が5分以内と短いそうなので,小さい子の診断にとても良さそうです。現在は主に医師による問診などでADHDかどうかの判断が行なわれているのだと思いますが,診てもらう側としてもMRIの撮影により具体的な裏付けができるほうが望ましい気はします。これはADHDに限ったことではなく,自閉症や知的障害などいわゆる広義の発達障害全般に言えることだと思いますが。おそらく現状では,診察する人の主観が反映されてしまう場合も往往にしてありますよね。