自治医科大学などの研究グループによれば,小児神経発達症であるADHD(注意欠陥・多動性障害)に,ASD(自閉スペクトラム症)が併存している場合と併存していない場合の病態の違いを,治療薬内服前後の脳機能変化パターンの違いから可視化に成功したとのことです。
ADHDの約半数にASDが併存すると言われ、併存による病態変化について非常に注目されています。そのような背景の中で、本研究は脳機能研究においては治療薬による脳機能の変化をとらえた世界初の報告となります。
今後、本研究結果を基に、ADHDへの脳機能研究および、臨床応用に向けた取り組みが期待されます。
治療法や創薬という意味で今後の取り組みが期待されるというのはもちろんそうなのですが,本研究に限らず,自閉症のみなのか,あるいはADHDも併存しているのかが容易に分かるようになれば,普段の生活上の対応もやりやすくなりますね。