【研究】光トポグラフィを用いたADHDの客観的診断法の基礎を確立

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前回の記事で,ADHDの約半数に自閉症が併存するという話を書きましたが,今回はそのADHDについての研究です。前回と同じ自治医科大学などが手掛ける研究です。

自治医科大学らの研究グループによれば,光トポグラフィを利用して,落ち着きがない・待てないといったADHD(注意欠陥・多動性障害)の中心症状を個人レベルで可視化することに成功したそうです。

この検査の結果、定型発達児の右前頭前野で脳活動の上昇がみられましたが、ADHD児ではみられませんでした。右前頭前野は、行動抑制機能に最も関与するといわれる領域です。そこで、脳活動変化を反映する酸素化ヘモグロビン値に「基準値」を設定したところ、ADHD児を感度・特異度ともに80%以上という高い精度で判別できることを確認しました。感度80%とは、10人のADHD児がいたとしたら、その内8人を見逃さずに検出できるという意味です。特異度80%とは、ADHDでない児童が10人いた場合、そのうち8人をADHDでないと判別できるという意味です。

80%以上の高い精度で判別できるとのことです。

因みに,以前,人工知能を用いて自閉症を判別するという研究も紹介しましたね(【研究】自閉症を脳回路から見分ける先端人工知能技術を開発)。

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